悩んでいるゲイ?に伝えたいあるひとつの考え方
- 掲載:2015年06月11日
- オピニオン

Would you like something to drink?

仕事、恋愛、お金など、人の悩みは多種多様です。特にセクシャリティについて悩んでいるゲイ、バイの方は多いのではないでしょうか。
僕は過去にセクハラ、アカハラ、パワハラ (モラハラも?) を受けた経験から仕事 (または学業) にも恋愛にもお金にも苦労してきました。
そして、未だに自分のことがゲイなのかバイなのか分からず、現在は便宜上ゲイ寄りのバイということにしています。
そんな僕が学生時代、茶道を習っていたときに印象深かった言葉があります。
「日々是好日」
毎日が好い日という意味の禅語 (禅宗の文献に出てくる言葉) なのですが、この言葉にはもっと深い意味があります。
エッセイストの石井ゆかりさんが書いている本「禅語」には毎日が愛すべき日という解釈が載っています。つまり、愛していれば毎日が好い日になるのです。
Tea or Coffee?

僕は大学を出てから海外で働いていた時期がありました。
何故、いきなり海外に行ったかというと、愛してはいけない人を本気で好きになってしまったり、エンジニアとして働く自信がなかったり、家族や友人と仲が良くなかったり悪かったりと色々です。
ただ、就職した会社は漆黒のブラック企業でそんな精神状態も相まって仕事は長く続きませんでした。
酷く孤立した海外で心のより所となっていたのはある喫茶店、喫茶店の壁にかかった額縁にこんな言葉が書かれていました。
“I love days when my only problem is tea or coffee”
日々是好日と同じニュアンスの言葉が偶然にも日本から遠く離れた国で日本語とは全く異なる言語で書いてあったのです。
そのことに気づいたとき、僕の目には涙が溢れてきました。
そして、辛い仕事を辞め、帰国し、家族にも友人にも全てを話し、好きになった人にもう一度会いに行こうと思いました。
And Milk?

帰国後、アルバイトを転々とする毎日が続きましたが、今はちゃんと自分に嘘を付かずに働ける就職先を見つけ、今月から新天地で頑張っています。
結局、恋は実らず、家族には話を流され、離れていく友人も多くいましたが、今はそれで良かったと思っています。
自分がゲイなのか、バイなのか本当のところは知りたい気持ちもありますが、別に決め付ける必要はないと思うようになりました。そんな感じでラフになれば、紅茶かコーヒーのどちらを飲むか迷うだけの、そんな愛すべき日々を過ごせるのではないでしょうか。
そして、ミルクという別の選択肢が存在するように、ストレート、ゲイという選択肢だけでなく、男性も女性も好きになるバイという選択肢があるのだと僕は思います。
この記事を書いた人
パソコン関係の仕事をしている平成生まれ、ゲイ寄りのバイです。カミングアウトはまあまあしてる派、最近住む場所も職種も変わってテンパってますが、執筆も頑張っていきます。