【ゲイ・ツーリズム】日本の旅行代理店・観光業界をゲイフレンドリーに!
- 掲載:2014年12月02日
- 更新:2016年02月27日
- 仕事・ビジネス
皆さんは、ゲイ・ツーリズム(LGBTツーリズム)という言葉を知っていますか? ゲイ・ツーリズムは、旅行や観光業界においてゲイを含むLGBTをターゲットとしたマーケットのことです。
日本にもゲイを対象したツアーやイベントを企画している旅行代理店がないわけではありませんが、国内旅行や海外旅行をするときに多くの方が利用する街の旅行代理店でゲイ・ツーリズムについて相談できるところは、ほとんどないと言っても過言ではないでしょう。
街の旅行代理店で感じた違和感
今年の夏に親しくしているゲイの友達と2人でハワイに行こうと決めて、銀座にあるとある旅行代理店に行き、そこでプランを選んで申し込むことにしました。
申し込みを進めていると担当者の女性の方が「ホテルのお部屋のタイプですが、ツインにしますか?ダブルにしますか?」と土日で混雑している店内で僕たちに聞いてきました。
担当者の方からしてみれば普段通りの流れで、ただ坦々と業務をこなしているわけですが、その時、僕たちは少し恥ずかしい気持ちになってしまったのです...。
ゲイということはこの担当者の方に伝える必要がないと思いながらも、自分たちの希望するダブルベッドにはしづらいというモヤモヤした気持ちを感じてしまいました。
ゲイ専門の旅行代理店である必要はない
ゲイ・ツーリズムを日本で確立する上で、ゲイ専門の旅行代理店である必要はないと思います。
なぜならば、ゼロから作るのでは時間がかかってしまいますし、マジョリティーの方が利用する旅行代理店が新たなマーケットの開拓をすることで垂直立ち上げができると考えるからです。
例えば、旅行代理店の一部ブースをLGBT向けにしてもいいでしょうし、ネットで来店予約していけば、ゲイやレズビアンのスタッフや、LGBTに理解・知識がある人が応対してくれるだけでも、大きな違いがあると思います。
大手の旅行代理店では、海外ウェディングのブースを専門に設けているお店もありますが、それと同じような形で、LGBT向けのツアーを企画やコーディネートするブースがあるお店があったとすれば、きっと安心して相談できますし、ゲイは旅行好きな人も多いので、ゲイのハートをガチッと握った提案をすれば、高いリピート率も期待できるではないかと思います。
海外では航空会社もLGBTフレンドリー
海外の航空会社には、LGBTマーケティングの一環として、LGBTをターゲットした広告や宣伝を行うだけではなく、ゲイやLGBTの人々が周りの目を気にせずに空の旅を楽しめるよう会社全体でダイバーシティーに取り組むなど企業努力を始めています。
結果的に、ゲイの人々はLGBT理解がある航空会社を選ぶことで、その航空会社全体の利用者数増にもつながり、LGBTの人も、そうでない人もみんながハッピーになれる好循環な仕組みを作っているのです。
ゲイ・ツーリズムで、価格だけじゃない
旅行代理店本来の力が見出せる
旅行というと、ネットで航空券やホテルを比較して、最安値で予約をすることが当たり前になってきました。そのため、旅行代理店に出向かずスマホやPCで旅行の手続きをしてしまう方も多いのではないでしょうか。
ただ、ゲイ・ツーリズムが浸透していない日本では、ゲイの人々が好む国、ゲイに理解があって寛容なエリア・スポット、ゲイに人気のアクティビティや観光施設などを総合的にプランニングしながら旅行の計画をすることはゲイであっても、海外となると中々難しいのが現状です。
いまでこそ価格競争の波に揉まれ、低価格を謳う旅行代理店が多いのが実態ですが、お客様一人ひとりにあった旅行のプランを考え、ベストなプランを提案することが本来の役割であることを考えれば、そう簡単ではないかもしれませんが、旅行代理店がゲイ・ツーリズムに取り組む価値は十分にあり、まさに旅行代理店の本来の提案や企画の力を見出し、成長の機会につながるのではないでしょうか。
- 旅行代理店・観光業界の皆様へ
- ゲイ・ツーリズムやLGBTツーリズムは世界的にも注目されはじめ、ヨーロッパやアメリカ中心に観光業界の重要な市場として注目されています。
もし、この記事を読まれて少しでも興味を持たれた旅行代理店様がいらっしゃれば、ぜひ一緒に日本のゲイ・ツーリズムを創り上げたいと思いますので、お問い合わせをお待ちしています。