【特撮×LGBT】仮面ライダーに学ぶ「自分と違うことを受け入れる勇気」

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「好きになった人が実は怪物だったら...。」そんなもしものお話、皆さんは考えてみたことあるでしょうか?怪物とまではいかなくても、何らかの特殊な隠し事があることを知ったとき、愛があれば今までと変わらず接することができるのでしょうか?

映画『美女と野獣』やドラマ『フランケンシュタインの恋』など、異種間恋愛がテーマとなっている作品は数多くあります。その中から今回は『仮面ライダー555(ファイズ)』とその中で描かれている「多様性」について書きたいと思います。

『仮面ライダー555(ファイズ)』とは?

『仮面ライダー555(ファイズ)』とは2003年1月からテレビ朝日系列にて1年間放送されていた平成仮面ライダーシリーズの4作品目です。人気俳優の綾野剛さんが俳優デビューした作品としも知られています。2017年6月現在、東映株式会社の公式チャンネル「東映特撮YouTube」にて過去放映分が無料配信されています。

本作ではひょんなことから仮面ライダーになってしまった青年と臨死体験によりオルフェノクという怪人に覚醒してしまった青年、2人の青年を主軸に物語が展開していきます。その中で描かれている人間とオルフェノクとの戦い、共存に対する苦悩や葛藤にはとても感慨深いものがあります。特に随所で描かれている人間とオルフェノクとの恋模様は熱く、とても切ない内容になっています。

人間とオルフェノクとの恋愛

仮面ライダーと親しくしている少女(仮面ライダー側のヒロイン)は子どものころ好きだった青年に出会います。その青年はオルフェノクへと覚醒していて、人間の心を捨てるためにその少女を襲います。

襲われた少女はオルフェノクに対して強い恐怖心を抱きます。しかし、同時期にオルフェノクのことを信じようとして裏切られた仮面ライダーの青年を助けるため、オルフェノクになってしまった青年をその少女は襲われてもなお信じ続けようとします。

ちなみにその逆のパターンで人間の青年とオルフェノクの少女との恋愛もこの作品には描かれています。オルフェノクである我が身を恐れて恋ができない少女を、青年は恐怖心を乗り越えて受け入れようとします。そのシーンはとても感動的で涙なしには語れません。

2人のサブライダーの疑心と勇気

仮面ライダーシリーズでは主役以外のライダーのことをサブライダーというのですが、本作ではサブライダーになった青年の心情にも興味深いものがあります。

ひとりはオルフェノクに対して強い憎しみの感情を持ち、自分以外は誰も信じない非常に閉鎖的な人間です。その青年はオルフェノクはすべて敵と決めつけてすべて倒そうとします。もうひとりはオルフェノクに対して強い恐怖心があり、自分は関係ないと戦いから何度も逃げ出す別の意味で閉鎖的です。しかし、戦いの中で自分を支えてくれる人を次第に守りたいと思うようになります。

閉鎖的な2人のライダーが持つオルフェノクに対する疑心や戦おうとする勇気は自分と違うことを全く受け入れられない差別的な感情と受け入れようと努力する協力的な感情を表しているような印象があります。

オルフェノクであることを隠し続けた理由

本作品では「え?この人もオルフェノクだったの?」みたいな展開もあります。その人物は自分で自分のことが怖くて、今までオルフェノクであることを隠して生きてきました。そのことがバレたとき、今まで仲良くしていた人たちとの間に溝が出来てしまいます。

オルフェノクであることを知ってしまった人の反応は、アライではないノンケにカミングアウトしてしまったときの反応と似ています。表面上の言葉では「気にしないから」と取り繕っても身体は拒否反応を示してしまいます。

では、その溝は埋めらなかったのでしょうか?文面では上手く説明しにくいのでぜひ本編を見ていただきたいのですが、今までの幸せだった記憶やある程度時間を置くことが関係しているようです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?好きな人がオルフェノクであったとしても受け入れる深い愛情や勇気、戦いの中で垣間見えるそれぞれの覚悟にはとても感慨深いものがあります。

そもそも、仮面ライダーとは元々悪の秘密結社に改造された人間が正義の心で戦っていくというヒーローです。仮面ライダー555もその例に漏れず。仮面ライダー555に出てくる変身ベルトは本来、オルフェノクのため作られたものでした。

悪の力から派生した存在である仮面ライダーが人間のために戦えるのは、仮面ライダーを信じ、応援している子どもたちがいるからです。そんな子どもたちのように、差別や偏見のない未来が来ることを願っています

この記事を書いた人

Mr. Wings

パソコン関係の仕事をしている平成生まれ、ゲイ寄りのバイです。カミングアウトはまあまあしてる派、最近住む場所も職種も変わってテンパってますが、執筆も頑張っていきます。

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